活動報告

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活動報告:南アフリカ(文:宗村敦子)2019.03.06 宗村敦子 アフリカ

地域:アフリカ
国:南アフリカ

SKYプロジェクト南アチームは、2018年8月にダーバンに赴きダーバン工科大学およびTVET(Umfolozi校)でアセスメントを実施しました。その後11月に、名古屋大学はダーバン工科大学とProductivity Training Institute, National Bargaining Councilの三者協力体制を正式に締結しました。今回の出張では、現地カウンターパートと今後の実施スケジュールを決め、各縫製企業の協力を募るまでの具体的な準備について打ち合わせました。この相談には、ダーバン工科大学で縫製・パターン・メーキングを指導する教員と、PTIからも議論に参加していただきました。南アフリカ・ダーバンの縫製業は毎年6月に最も忙しい時期を迎えます。そうしたスケジュールを加味し、4月初旬にまずペーパーテストに着手し、その後6月半ばに南アで初めての実技能テストを行うという目標を立てました。

さて、次期調査で私たちは合計300人の受験者を対象にSKYプロジェクトのペーパーテストと実技能テストを実施する予定です。学生を対象とした前回のアセスメントとは異なり、Kwa-Zulu Natal州の複数企業の工場労働者からランダム・サンプリングで選ばれた被験者を選定します。今現在南アフリカチームは、新たに現地コーディネーターを迎えて、その準備を協力して進めていきます。具体的には、南アフリカの被覆産業全体(つまり被験者の母集団)についての年齢構成や性別、職能や工場規模等のプロフィールを集め、協力企業からも同様のバックグラウンドを書いてもらいます。このように質問票への回答作業を進め、最終的には機械工100人と、その他様々な職能の労働者200人がランダム・サンプリングで選ばれることになります。母集団についての情報としては、PTIから詳細な情報提供をいただきました。


このほかにもDUTサイドからは「実際の実技能でのアクティビティはどのようなものなのか?」「産業用アイロンの使用やボード、どのような作業スペースが必要なのか」等具体的な質問をいただきました。写真のように、産業用アイロンというと機械の横についているタンクに水を入れてスチームを出す仕組みなのですが、このような設備が実技会場にもあるかどうかなどが重要となります。


最後に、SKY プロジェクト・南アフリカチームは、今回の調査実施のために今年からSETAから調査資金を受託しています。そのため、まず昨年8月のアセスメント実施に関する報告書が今年4月末までにSETAに提出される予定です。SKYのプロジェクトの成果は今年末にワークショップで発表できるよう、準備を進めてまいります。