活動報告

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研修ニーズ調査報告会:JICAパキスタンのパンジャブ州女性雇用能力開発プロジェクト2024.04.26 チャロエンシルプ・ピンマダ 南アジア

2024年3月7日、国際協力機構(JICA)は、パキスタン国パンジャブ州(ラホールとカスール)における女性の縫製に関する中期研修ニーズ調査(Training Needs Assessment: TNA)報告に関するセミナーを開催しました。そのセミナーにてSKYプロジェクトチームが実施したTNAの結果、および現地の技術職業訓練教育(TVET) コンサルタントチームが作成した新しい訓練カリキュラムにその初期サーベイの調査結果がどのように反映されたかについて共有しました。

会議はOn-LineとFace to Faceの混在で行われ、 SKYチーム、TVETコンサルタント、JICA本部のスタッフはOn-Lineにて、JICAパキスタンのスタッフ、パンジャブ技術教育職業訓練庁(Punjab Technical Education and Vocational Training Authority: P-TEVTA)、パンジャブ職業訓練評議会(Punjab Vocational Training Council: PVTC)、およびホームネットパキスタンを含む他の関係者はP-TEVTAに集まり直接参加しました。

会議では、SKYチームがTNAの最終結果についてプレゼンテーションを行い、主な調査結果、政策に対する影響、関係者への提案などを説明しました。在宅労働者と工場労働者のスキルの比較、労働者の実践スキルを決定する要因の特定、カリキュラム分析に基づくスキルギャップの分析などが議論の中心となりました。

政策面では、実際の状況に応じたソフトスキル育成の重要性を強調し、企業固有の状況に基づいた実践的スキルについて個別の提言を行いました。また管理職の女性に対するサポートや男女平等の認識を通じて、前向きな職場環境育成が必要な事を取り上げました。

参加者からは、発表した調査結果に満足していることや、状況に応じたソフト・スキル開発と管理職の認識に関する洞察を今後の人材開発戦略に組み込むことが重要との認識表明がありました。 また、今後のプロジェクトにSKYの標準化されたスキル評価モジュールを採用することに強い関心を示して頂きました。

SKYチームによるプレゼンテーションの後、TVETコンサルタント・チームがTNAの結果に基づいて新に作成した「縫製と起業家精神」と題したカリキュラムを紹介しました。このカリキュラムが将来の在宅労働者に適用できるかどうかの議論の中、 在宅ワーカーには起業家精神がよく見られることから、このカリキュラムの、特に起業家精神のセクションにおいて、「新しいことを学ぶオープンさ」という性格特性を養うことに重点を置くのが良いとの提案を行いました。

セミナーは、パンジャブ州の女性縫製労働者のスキルと生産性を高めるため、実りある議論と協力的な取り組みの中で締めくくることができました。このセミナーで発表された知見の詳細は、近日中にパキスタン国レポートとして発表する予定です。 今後もSKY Projectが示してゆく更なる知見や、アドバイスにご期待下さい。