活動報告

SKYプロジェクトで行った活動をご報告いたします

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活動報告:新興出版社啓林館様の協力の下、SKYプロジェクトの筆記試験モジュールを開発しています。2020.10.15 山崎裕次郎 東アジア

現在、SKYプロジェクトでは、コロナ禍により現地調査が難しい為、プロジェクトで用いる技能評価モジュールの精度を高めていくことに取り組んでいます。SKYプロジェクトで使用するモジュールは、筆記試験、実技試験、質問票の3つで構成されています。実技試験はその職業分野の専門家の知見を踏まえて作成し、質問票は、非認知スキルの測定に関する既存の研究に敷衍して作成してきました。現在、モジュール問題設計の新しい取り組みとして、筆記問題の精度を高めるために設問を増やしています。日本の教科書や教材を出版する新興出版社啓林館様の協力の下、日本で実際に使用されている設問をSKYプロジェクトの筆記試験に組み入れています。

途上国において能力測定をする際に、1回限りの試験で能力の有無を示して終わらせるのではなく、繰り返し試験を実施することで、各労働者の能力の変化にも着目することができます。そのように継続的に能力測定をする体制を整えるべく、同じ試験問題を繰り返し使い回すのではなく、都度問題を変える必要があります。その為、新興出版社啓林館様の協力を経て、質の高い問題群をモジュールに反映させ、問題数を十分にストックさせる作業を行っています。

アフリカの労働者といった異なるコンテクストにおいて試験を実施することで、日本の試験の能力測定で用いられている問題群はどのような結果となるのかが明らかになり、日本の試験問題開発の一助となりたいと思います。SKYプロジェクトの技能評価モジュールの質を高めるのみならず、プロジェクトの活動を通じて協力して頂いた企業に対しても有益な情報提供ができるよう今後も取り組んでいきます。