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パキスタン出張報告: JICAパキスタンの“パンジャブ州における女性の雇用能力開発プロジェクト”におけるトレーニングニーズ評価(TNA)のための予備調査2023.07.25 チャロエンシルプ・ピンマダ 南アジア

JICAパキスタンの“パンジャブ州における女性の雇用能力開発プロジェクト”にて、縫製業のステークホルダー間のスキル評価を実施するため、SKYプロジェクトが選ばれました。 SKY プロジェクトのメンバー 2 名は、2023 年 5 月 28 日から 6 月 3 日まで、トレーニングニーズ評価 (TNA) の予備調査のためにパキスタンを訪問しました。調査はラホール市の中心部と郊外で行われました。 本予備調査の目的は、女性労働者を含め、関係者の女性のキャリア選択の特質やニーズ、認識を包括的に理解することです。  また同時に、現地の社会構造や価値観をより深く理解するためです。 本結果は、開発途上国の多様な状況に適用できる標準スキル評価モジュールを、ラホールの状況における対象者の特定のニーズに応じてカスタマイズするために使用されます。

職業技術訓練提供側の視点を知るべく、PVTC (パンジャブ州職業技術訓練協議会) と PTEVTA (パンジャブ州技術教育職業訓練局) の上級管理者および訓練プログラムの作成者とのグループ ディスカッションインタビューを実施しました。 また、TVET の講師や職業技術訓練機関の校長、卒業生就職斡旋担当者と議論する機会も得ました。 インタビューのほかに、プロジェクトのメンバーは実際にPVTC訓練機関を訪問し、現地で縫製コースと洋裁コースの学生を観察し、話を聞きました。

また、女性労働者の雇用主の視点を知る必要もあり、大企業 2 社と中小企業 2 社を訪問しました。 工場訪問中、中小企業の経営者、人事部長、部長、女性従業員にインタビューを行いました。 個々の縫製企業に加え、パキスタン既製衣料品製造輸出協会やパキスタン靴下類製造者協会などの企業で構成される協会も訪問しました。 また、ラホールのこの業界の女性の大部分が自営業か、在宅で工場の下請けに従事していることを考慮して、在宅勤務の女性 10 人にインタビューするとともに、女性の在宅ワーカーや小規模起業家のために活動するNGOである“ホームネットパキスタン”のスタッフとのディスカッションを行いました。

予備調査から、縫製業における女性の雇用において文化的問題が重要な役割を果たしていることがわかりました。  SKY プロジェクトは現在、パンジャブ特有の状況に合わせて、既存の標準化された評価モジュールに文化的および社会的価値観に関する質問項目を追加しています。 6月の今回の訪問での状況分析を踏まえ、実際のTNAを8月に実施する予定です。 これには、大手工場と中小企業の正式な工場の女性労働者、在宅で働く女性労働者、人事と生産を担当する工場管理者、TVETの講師が参加します。 2 名の SKY プロジェクト メンバーがラホールを訪れ、調査員のトレーニングや実施支援を含む評価の準備を行います。