アフリカにおける 若年雇用の課題解決に向けて

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アフリカにおける 若年雇用の課題解決に向けて

 

アフリカにおいて、若者の失業および不完全雇用の割合は依然として高く、若者の大部分は自営業またはインフォーマル部門に属しています。また、大学卒業者の多くは、雇用におけるスキルが十分でない点、労働市場の要件とスキルのミスマッチが生じているから、仕事を見つけることが困難となっています。また、アフリカ大陸内において、若者の非雇用率は地域ごとにばらつきがあり、北アフリカでは非雇用の割合が高い一方、サブサハラでは比較的低い割合になっています。これはサブサハラアフリカにおいて若者のほとんどがインフォーマルセクターにおける不完全雇用かディーセントワークの欠いた職に従事していることが起因しています。このような課題の一方で、ニジェール、モーリタニアなどのアフリカ各国において、若者の非雇用の課題に対して積極的に取り組んでいます。

ニジェールにおいて、若者の失業の課題を解決することは、貧困削減のための資金調達とのトレードオフになる点などから、失業問題は難しい課題となっています。 若者にとって、雇用の受け皿が通常、農業をはじめとした生産性の低い活動となっており、より良いやりがいのある職業、興味のある非農業セクターに従事する機会が限られてしまっています。世界銀行は2007年から2018年の間に実施された若者雇用に対する50のプロジェクトのパフォーマンス評価をしました(Gado et al., 2019)。この評価レポートから、多大な雇用支援への投資を通して、6人の労働者のうち1人がこれまでに支援の恩恵を受けていることが明らかになりました。一方、今後も新たに多くの若者が参入し続けることから、サポートの供給において課題が懸念されます(Gado et al., 2019)。したがって、今後はこれらのプログラムの持続可能性が問われています。

モーリタニアは、近年人々の雇用を創出するためのキャパシティ構築を推進しています。国内労働人口の60%を占める若者のエンパワーメントは発展のために重要な役割を担います。モーリタニアは独立以来、競争経済における構造的制約が課題となっており、主に大企業グループが支配する民間部門は、新しい市場参入者を困難にさせていました。これに加え、質の低い教育や実践的・専門的なスキルの欠如、複雑な労働規制などにより、問題をさらに複雑化させていました。そんな中、近年、世界銀行が主導したEntrepreneurial Marathonと呼ばれるプロジェクトにより、官民の連携を促し、イノベーション、新たな雇用機会の創出を推進しています(World Bank Group, 2019)。本プロジェクトにおいて世界銀行は、経済財務省と連携して、雇用を創出および包摂経済の成長を促進し、特に若者と女性に焦点を当てています。これまでのプロジェクトからの教訓は、モニタリングと評価において、現地パートナーが十分にスキルを有している必要があることを明らかになりました。この指摘は、発展途上国のキャパシティ構築プロジェクト全般においても不可欠な要素であるといえます。これらのアフリカ各国における若者への取り組みの経験から、次のステップとして、それらの持続可能性を確保していくことが重要であるといえます。

(Adefolake Adeniyi )

 

References:

Gado, Boureima; von der Goltz, Jan; Saidi, Mira; Soumaila, Abdoulaye Sambo. 2019. Support to Jobs for Youth in Niger: A Retrospective Evaluation of Jobs Projects 2007-2018. Jobs Working Paper; No. 34. World Bank, Washington, DC. World Bank.
World Bank Group. 2019. The Untapped Potential of Mauritania’s Entrepreneurial Ecosystem: Lessons from the Entrepreneur’s Marathon. World Bank, Washington, DC. World Bank.